安富橋 -寅さんも渡った赤い吊り橋- / 8ninriki.jp
Reserch


2015.09.3
01タイトル
安富橋 -寅さんも渡った赤い吊り橋-


writer
小林 哲治

島根県を流れる高津川は支流を含めてダムが無く、鮎釣りが盛んな清流として知られている。

ここには鉄製の吊り橋が二本架かっており、写真はその一つ安富橋。当日はあいにく雨模様であったものの、霞がたなびき吊橋から山々への遠近が美しかった。

 

02正面

ハシコレ的に書かせて頂くと、安富橋の魅力はスケールの横断にある。1級河川を渡る土木スケールから人が歩く身体スケールへの落としこみが絶妙で、数字に訳すと長さ255.3m、幅が1.5mと最近では見られない構成比率となっている。完成が1955年とあるので、車社会前夜だからできた美しさなのかもしれない。

 

03手元

また、スケールが落とし込めた秘訣として建設当時の「それまで」と「これから」の技術の掛け合わせがある。

04脚元

古典的な吊り橋という工法を近代的な鉄骨(細い材は鉄が貴重であったことをうかがわせる)で設計されたデザインは、限定された時代の機能美となった。

 

 

06手摺

こうして安富橋は半世紀に渡り生活道路として愛されてきたのだろう。調べてみたところ『男はつらいよ』の第13作「寅次郎恋やつれ」では津和野へ向かう寅さんが歩いたらしい。

 

01手前

私も寅さんのように闊歩しようと思っていたのだが、残念ながら現在は通行止めとなっていた。やはりというか、その老朽化は著しいようだ。地方におけるインフラ維持は使用量と整備コストのバランスが難しい。故に観光気分で「歩いて渡れたらいいな」と軽はずみな事は言えないが、これからも市民愛用の橋として架かり続けて欲しいと、心から願っている。

 

05全景

安富橋さん、還暦おめでとうございます。





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