素敵なビル2 / 8ninriki.jp
Reserch


2016.01.15
NOUMIN_k
素敵なビル2


writer
岡本つよし

 

今回は「福岡県農民会館」という老練ビルを紹介。

 

出逢ったのは随分と前。ス〜ッと眼前に表れた近代建築5原則に近しい様はなかなか素敵なフォルム。外梁窓廻りの堅牢な躯体が生まれた所以は恐らく収容人数に対する大空間を確保すべく計画したもの。その窓廻りの見込が陰影を与えている点は、小規模ビルにありがちなノッペリな全体印象を払拭しており、一見映えるに悦な意匠。コレで利用可能な屋上があれば至極よし。まあ、外壁メンテは今回不問ということでの第一印象は、取り急ぎこんなところです。

 

一方でロケーションは道路狭小な裏路地ながら評点高く、不動産開発的には天神エリアA評価(もちろん当社比)。故に新築PJのほうが事業収支的には良さ気っぽい嗅覚を瞬時に覚える。とは言え、看板や駐車場の宣伝カーを傍らより拝見させて頂く限り、長年積層されたプロパガンダを感ずる「聖地」的な世界感。調べるに県管轄の特例財団法人という「特例な民法法人扱い」らしく(参照:公益法人DB)etc.. だからこそ生き残っている、、というのも一つの解かと独り言。これが民間所有なら売却、右肩下がりな企業ならば資産含みでM&A的な行く末を彷彿とする外観メンテ具合はご愛嬌。実際、入居率は然ることながら硬派系集会から各種イベント、時に青空市場も開催するらしく利用者は多く幅広い。また貸し会議室もあり既にエリアのノードと化した状態。相応の築年数を経ていながらも「使われている」という点は高評価。お約束の「老朽化を理由に。。」を諸共せず元気に稼働中。ある意味で小規模老練ビルの鏡です。

 

1点難を付けるのであれば天井高。
特に1階ピロティの天井高1.9mは残念。実務経験者であれば「ん〜」っと思うところだろう。仮に1棟リノベを計画したにせよ想定テナントのリーシング戦略と並行し商品開発とデザインコンセプトを決めるのは事業のセオリーである。そりゃ地階は建物の顔だもの。ブランディング上、特に天神地区意味では尚更感アリ。2階以上がまあまあの階高なので少し残念。素敵ビルウォッチャーとしては、耐震化しファサードだけでもダブルスキンっぽく防錆な格子を組むのも良し。ランドスケープだけでも施しエリアをプチバリューアップ。2階スラブ抜いて縦割りメゾネットな路面ショップもアリetc.. 元設計を活かしたくなる1棟リノベ向きビル故に「妄想」は続く。

 

いえいえ。。そのまま磨くだけで存在感アリ。

何もせず十分に「素敵なビル」です。

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