シグチツギテチェア / 8ninriki.jp
Archive


2017.01.9
Archive
シグチツギテチェア

年が明けて2017年になりました。

あけましておめでとうございます。伊藤@大分県です。

 

振り返れば昨年は色々な事がありました。特に震災の件は未だ復興が続いており過去の事にはできない状態です。

震災が起きた時、私はイタリアのミラノにいました。

bud brand という企画に参加させてもらい、ミラノデザイナーズウィークに出展することになりました。

 

日本的なモノをテーマにし、出展作品の制作を行いました。

それが「シグチツギテチェア」です。

 

ikasgc01

 

これは大工さんの木造加工技術の応用による家具プロダクトの展開です。木造建築のジョイント部分のことを仕口(しぐち)や継手(つぎて)と呼びます。それ(だけ)を見えるカタチにしました。

現在、木材の加工は機械加工である事が多いです。少し前であれば、その事(機械化)に懐疑的でもあったのですが、今その恩恵を多いに受けています。多様な加工も行えるようになり、納期も短くなり、建築の施工の工期短縮に対し貢献度が高いです。

しかし、それで失う事もあります。それは技術の継承です。

大工さんの加工技術は代々引き継がれていました。それは大工技術自体が1つの産業であったからです。その産業が機械化により様変わりをしている状態にあります。

伝統的なものを残していこうと言う気持ちもあるのですが、産業として無くなっていくことは止められないし、その状態で何とか残したとしても形骸化してしまっていて、生きた文化になりません。

 

何か違う産業化ができないだろうか?

 

そんな疑問から始まったプロダクトプロジェクトでした。

大工さんの技術を建築以外に活かすことで、建築の価値も伝わるかもしれないと思いました。建築は大きくて理解されにくい、身体に近い家具にその伝達役を担ってもらうとも言えます。

 

とはいえ、私は大工さんじゃないので、知人の若手大工さんに協力してもらうことにした。建築と比べるとスモールスケールとなるので、そう単純なものではないと思いましたが、、、流石、大工さんです。見事に作り上げてくれました。

 

家具と建築の合間にいるような姿となりました。

 

ikasgc05

 

はたして、イタリアではどのような評価を受けるか?・・・内心は穏やかでなかったです。

しかし、自分が思う以上に高評価でした。現地の家具職人や大工さんも見てくれました。地元大学の先生は伝統的な部位をデザインとして活かしている事を理解してくれました。

「日本はすごい機械があるんだね?」と言われたので「いや、全てハンドメイドだ(片言イングリッシュ)」で答えると絶句して驚いていました。

日本の大工さんは、世界で通用します。何か大きな自信を持つ事が出来たように思います。いままで日本の優れた大工さん達と建築をつくってたんだと感謝もしました。

 

ikasgc02

ikasgc03

プロダクトとして商品化するには様々なハードルがありますが、大工さんの新しいビジネス展開として道筋を見つけて、技術が求められて残っていくと嬉しいと思います。今後も展開していきます。

 





Archive
Archive
Review
2018.04.16

大変ご無沙汰しております! ろく設計室の平田です。 満開だった桜も散り一日一日暖かくなる日々ですが、いかがお過 […]

2018.03.12

新しい感じも良いけどアンティークというか、つかい古した感じ、新しくない雰囲気にしたい時があります。 塗装で汚れ […]

Research
2017.10.16

みなさま、こんにちは。 10月。秋の雨が冷たい空気を運んできた週明け。いかがお過ごしですか。 少し前のお話、ま […]

2017.08.22

今年も八人力の選抜メンバーで参加したbud brandは、ミラノデザインウィークに出展いたしました。おかげさま […]

Project
2018.01.1

皆様におかれましては、お健やかに新春をお迎えのことと存じます。 旧年中は一方ならぬ御高配にあずかり誠にありがと […]

2017.07.31

8/1から1ヶ月間、熊本の上通りアーケード内オモキビル跡地にて 作家/建築家である坂口恭平さんによる「モバイル […]