【ミラノへの道】波佐見焼編② 旅の始まり / 8ninriki.jp
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2017.04.3
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【ミラノへの道】波佐見焼編② 旅の始まり


writer
片岡 佳苗

みなさま こんにちは。

今年も桜が開花しましたね。ふわっとする春の気配に、つい出かけたくなってしまいます。

お弁当とカオリマス持ってお花見しなくちゃ。

 

いよいよミラノ・サローネが始まります。今年は、明日4/4から4/9までと、昨年よりも少し早目の開催です。
今頃 bud brand から参加させて頂く八人力の皆様も SuperStudio に入って設営や準備と、大忙しで走りまわっているでしょうか。

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今日は、皆様とミラノ・サローネに向けてどんな波佐見焼を送り出すことになったのか、ご紹介していきますね。

 

株式会社 松下建設さん有限会社 菊祥陶器さん との打合せを行いながら、石膏型の製作に向けて、長崎県窯業技術センターの依田慎二さんとも打合せを行っていきました。

 

建物の屋内外でタイルや陶板が使われているここが長崎県窯業技術センターです。

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右側にいらっしゃる方が依田さん。

繊細な地模様が入ったお皿、コーヒードリッパーの石膏型の一部、フィギュア。

石膏型を作る精密機械とたくさんのものが並ぶ依田さんの仕事場で、今回の石膏型製作について、木下さんと作戦会議をしてくださいます。
依田さんは、ご自身でも陶磁器の製作をしてこられたご経験から、型の製作を越えたその先のところまで木下さんと具体的に話をされていました。

今回のプロジェクトに参加させて頂いて初めて知ったことのひとつに、平らな面を作ることの難しさがあります。
平面で形成された箱型のもの、例えばバターケースのようなもの。焼き上がるまでの過程で生じる反りや膨らみを計算して型の製作を行い、薄く平らな面を完成させるまでの道のりは長く困難で高い技術が必要なのだとか。

「こんなやり方もありそうですね。」「あれを使ってみるのも良さそう。」

図面をご覧くださって、色々な方向から出てくる依田さんの攻めの視点。その先の製作工程を見据えてメヂカラガましてこられた木下さん。
色々な機械音が後ろで聞こえる中、これから手を動かしてくださるお二人の熱量に興奮しっぱなしでした。

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無事に石膏型の製作が終わりますように。

切出しを待つ石膏の塊にも会ってきました。身近で良く見ているボードになっているものとはだいぶん見た目が違いますが、ここでも石膏に支えてもらうんだなと懐かしい人に会ったような気がします。

石膏さん、いつもお世話になってます。よろしくお願いしますね。

 

 

そしてできあがった石膏型がこれ。

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出来上がりの形がなんとなくイメージできそうになってきましたよね。

真ん中あたりが、富士山のてっぺんみたいに小高くなっていて、ということは、出来上がるとそこが窪んでるってこと?

波佐見焼で作るものって何?

 

お待たせしました。

今年「モバイル(=可動性)」をテーマとするbud brandから、皆様と今年のミラノ・サローネに向けて送りだすことになったのは、
「White Lotus」という名前の波佐見焼のお皿です。

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bud brand WEBサイトより。 今年ご一緒させて頂く皆様と作品を是非!ご覧ください。

 

笑った顔全開の小林と腕組みの木下さん。ギャップありすぎ(笑)

 

初めて菊祥陶器さんの工場を見学させて頂いた時、私達が見て虜になったのはこんな波佐見焼達でした。

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雪のような白さと 光や温度をそのまま透す薄さ を持った器達。

それを実現させる途中で、ひびが入ったり形が崩れたもの。これまで木下さんの手によって実験を重ねてこられた試作品でした。

白さと薄さを実現できた数少ないものも見せて頂きましたが、このプロジェクトを通じでほんの少しですが波佐見焼の製作過程を見せて頂いた今、どれほどの実験と試行錯誤が繰り返されてたどり着いたのか、想像することができます。

 

この技術を世界の人に見てもらいたい、と選んだモチーフがLotus(ロータス)=蓮の葉でした。

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一番大きいサイズは 直径約30cm、薄さ2㎜程度、高さは約4cm。

お伝えしたように薄い平らな面を作ることはとても難しく、石膏型からWhite Lotus を脱型する際のご苦労はとても大きかったそうです。

お豆腐をそっと崩さないように、そんな慎重さが求められる工程の連続だったとか。

 

仕上工程の手磨きにおいても、力の加減でひびが入ったり割れてしまったりと、全神経を注いで向き合う工程が最後まで続かれました。

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時折、木下さんから深夜に届く写真とご報告にみんなで大興奮。

ぶっつけ本番、やり直しができないスケジュールの中、全力で挑む木下さんとWhite Lotusに声援を送り出来上がりを静かに待ちます。

 

そして2月下旬、完成のご報告を頂き、松下建設の松下宗司さんと工場に駆けつけました。

待ちに待ったWhite Lotusにいよいよ会えるんだ。木下さん、ぐったりしていらっしゃるかな。

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△木下さんのオリジナル展示台に乗せられたWhite Lotus

 

息をのむ白さと薄さ。先に写真を送って頂いて見ていたのですが、実際に形になったWhite Lotus は、ゆらりとしたくぼみが不思議で生き物のような独特の空気をまとっています。迫力があって、とても繊細で。

 

すごい!展示台もいい!

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図面でご提案した約2㎜の薄さも平らな面も、ちゃんと実現できていました。

陽にかざして見せてもらってうっとり。

触りたい!私も持ってみたい!

でもこの薄さに触わるのが怖いー(泣) ミラノに送り出す前に割ってしまったら大変(泣)

 

と、ゆっくり怖がる時間もなく、White Lotus の写真撮影に取り掛かります。

 

薄っ!軽っ!

 

初めまして。White Lotus 。

ずっと触っていたくなるように滑らかでびっくりしたよ。

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当り前なのでしょうが、もう木下さんはWhite Lotusの取り扱いにすっかり慣れていらっしゃって、

「(生地が乾く前の)生の時の扱いの大変さにくらべると、全然平気ですよ!」

恐る恐るへっぴり越しで持ち運んでいると、撮影を手伝ってくださいました。こうして、手で触れる度に愛情が増して仲良くなっていくものなんですよね。早く私もWhite Lotus と仲良くなりたいな。

 

こうして完成したWhite Lotus のミラノへの旅はもう始まっています。

明日から始まるミラノ・サローネで、White Lotus はどんな国の人達と出会うのでしょうか。

私は日本でハダパレOBのみんなと一緒にその活躍ぶりを見守る予定です。

bud brand 八人力のSNS などでも、会場の様子をリポートしてくれると思います。皆様も楽しみにご覧ください。

 

さあ!2017年 ミラノ・サローネの始まり、始まり~!

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