中村直寿/星の原やすらぎ食堂 / 8ninriki.jp
Reserch


2017.10.16
[10-11]【8WEB】星の原団地00(タイトル)
中村直寿/星の原やすらぎ食堂


writer
片岡 佳苗

みなさま、こんにちは。

10月。秋の雨が冷たい空気を運んできた週明け。いかがお過ごしですか。

少し前のお話、まだ残暑厳しかった頃、じんわり暖かい気持ちになる食堂におじゃまさせて頂いてきました。
今回は食堂の皆さまにまたお会いしたい、そんな気持ちでお届けします。

 

で、それってどこの食堂?

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地01

夏空のもと、私が見学させて頂いたのはここ。

天神地区から車で40分程度、早良区にある集合住宅「星の原団地」にある集会所です。この団地にお住まいの方々を対象に、2ヵ月に1度、食堂として集まる場を設けていらっしゃるそうです。(誰でもご利用になれる一般のお店ではありません)

お客さんと同様に、食事をご準備されるのはこの団地にお住まいの方なんだとか。学生さんもボランティアでご一緒されています。

 

レストランでもお店でもない場所で、家庭の食卓を寄せ集めるように家族以外の近所の人もたくさん並んでご飯食べるってしたことないなぁ。
どんな人達がお見えなんだろう。自分が知らないだけで、近くにもこんな場所ってあるんだろうか。

飲み屋さんや屋台での、いわゆる「飲みにケーション」ってあるけれど、日常の食事をご近所さんと一緒にするってどんな場所なんだろう。行ってみたい。

1泊しただけで近くの幼馴染んちにも行けず、風邪をひいてそそくさと実家を引き上げたお盆休みを思い出しつつ、見学させて頂くことにしました。

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地01②

△右にいらっしゃる方が中村直寿さん。この日は取材のカメラも入られていました。

 

今回の見学をご快諾くださったのは、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構))九州支社の中村直寿さん。この団地を作られた会社の団地マネージャーをしていらっしゃいます。団地「マネージャー」さんって、団地の横で伴走してくれる人みたいな感じで印象に残るネーミングですよね。

他の団地でも企業や大学生と連携され、色々な取組をしていらっしゃるんだとか。頂いた資料からは、食堂の他に健康教室、栄養教室、要介護の予防や買い物支援など行っているいらっしゃることが分かります。この日夕方5時前にお邪魔させて頂いたのですが、昼間は「星の原カフェ」を開かれていたそうです。

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地02③

△「今日が初めです」と話してくれた受付のボランティアの学生さん。

 

お一人のおばあちゃま、小さなお子さん連れのお母さん。
小学生でしょうか、女の子が友達同士で来ていたり、近所にちょっと遊びにきたような感じで受付の列ができていきます。

 

・高齢化、独居化が進む団地におけるコミュニティの持続化(基礎体力づくり)

・地域との交流、連携(地域の課題解決)

・団地への付加価値創造(子育て層、若年層への訴追)

中村さんは主にこれらを活動目的とされ、実際に大学や企業と連携して行っていらっしゃいます。
連携されている大学は、福岡女子大学や中村学園大学・短期大学、福岡大学、西南学院大学、九州大学など。
集会所には西南大学の学生さんとの災害復旧支援活動についての報告が掲示されていました。

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地03②

△きちんとひろげられたテーブルクロス。これからお見えになるお客さんを待っています。

 

この日のメニューは冷麺。暑くても食べやすそうでいいメニューだなぁ。

中村さんに伺うと、この日ご準備される数量は100食。毎回50名はご利用があるそうで、回を重ねて今回は100食まで増えているんだとか。

大人気なことはもちろん、今日100食分の冷麺をご準備されることに驚きました。これはご準備が大変に違いない。

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地05②

湯沸室向かいの部屋をのぞいてみると4,5名、湯沸室と合わせると10名ほど、それぞれご担当の仕事をこつこつ進めていらっしゃいます。

麺を茹でる人、茹でた麺を水でぬめりをとって冷やす人、麺を測ってつぎ分ける人、キュウリやハムをのせる人、仕上のミニトマトをのせる人。

野菜の下準備は終わられていたようで、部屋の隅っこに包丁とまな板がきれいに並んでいます。片付けて整えながら進んでいく現場って、見ていて気持ちの良いものです。

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地06-02②

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地06-01②

見学させてくださいと挨拶すると、どうぞ、とマスクの下からにっこり。

湯沸室ではスペースが足りず、この部屋も使って準備をしていらっしゃるんだそうです。ですよね。団地が作られた当初にこんな食堂がオープンするなんて、思いもよらなかった話ですよね。

 

食材のいい匂いがしてきてそろそろ5時。もうすぐ開店時間。

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地07③

夏は暑くてコンロの前でお料理するの大変ですよね。

愚痴めいた私の声かけに、ちょっと手をとめて何気ない会話を返してくださって、また丁寧に盛付が進みます。錦糸卵きれいで美味しそう。

 

どれくらい前からご準備をしていらっしゃるのか、皆さん立ちっぱなしでお疲れだと思うのですが、100人の皆様が楽しみにお待ちだからでしょうか。
それを感じさせず各工程が順調に進んでいます。豪快さや勢いみたいなものはなく、声を掛け合って時には笑ってこつこつ動かれる様子がとても心地よいリズムでした。

 

さて、お客さんどれくらいお見えになられたかな。
[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地08-01②

 

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地08-02②

わぁ、お客さんいっぱい。みんな、食べてる、食べてる!

 

「是非食べて行ってください」

70〜80歳くらいのおばあちゃまが二人座っておいでのテーブルにいれて頂き、思いがけず私にも夕食の時間が訪れました。
丁寧に盛りつけられた錦糸卵とキュウリ。見てきたばかりの皆さんのお顔が浮かんで嬉しくなります。

 

「冷麺、美味しいねぇ。若い人は足りないんじゃない?遠慮しないでおかわりしたら?」

同じテーブルのおばあちゃまはよくお見えになるそうで、もう一人は今日が初めてなんだとお話してくださいました。

ボランティアの学生さんがどーんと書いた「おかわりはひとり1回までです」のお知らせに隣のテーブルのおばさまは、2人で食べよとおかわり一つ頼んでます。おばさま、ナイス。ご近所さん同士かな。聞こえてくる何気ない会話をもう少し聞いていたくなりました。

ああご近所さんってこんな感じだった。幼馴染んちのおばちゃん、元気かな。

 

食後は今日の冷麺の感想や食べたいメニューを書くアンケートの記入です。大人も子どももちゃんと書いています。私も今日のお礼の手紙として書かせて頂きました。

中村さんにこのアンケートのことを伺ってみたのですが、ステーキ食べたい、って子どもからの回答もあるんだとか。毎回のメニューは、こんな風に皆さんの声を伺って決められるんだそうです。みんなで考えてみんなで作る。また来たくなる理由ってこういうところにもありそうです。
子ども達よ、いつの日かステーキが実現する日がくるといいね。

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地09②

お邪魔したのは土曜日の夕方で、子どもと女性、高齢者が多かったでしょうか。
すぐ傍の部屋では大学生を相手に将棋を楽しまれるおじいちゃまがいらっしゃいました。

[10-11]【ハチニンリキweb】星の原団地10

集会所の玄関ホール脇には本のコーナーがあって、近くのツタヤさんと連携をされていらっしゃるそうです。本の入れ替えも時々おこなわれていて、小説や漫画、雑誌と種類も豊富。大人も子ども一緒になって本を見ていました。

 

定年後の男性は、女性に比べるとこもりがちと聞きますが、やはり男性に出て来てもらうのは難しいのが現状のようです。
何かすることがないと来にくい、お酒があれば良いのに、というような男性のご意見もあるのだとか。皆さんの声を聞かれて、団地の皆さんと一緒に考えて続けて来られた中村さんのご様子が伺えます。ここは団地のみなさんと力を合わせて開いていらっしゃる食堂なんだなぁ。

[10-11]【8WEB】星の原団地00(ベース)

今年で開設1周年をむかえられた「星の原やすらぎ食堂」。

団地コミュニティの基礎体力づくりをすること。今あるものを使って新たな居場所を作ること。そこに集まる皆さんと考え続けて更新していくこと。

ほんの少し伺ったお話の中にはたくさんのご苦労と喜びが詰まっていて、もっとお話を伺いたい、
自分にとってどんな形なのか分からないけれど、いつの日かこんな場所を自分の近くに持てるよう努力したいと思いました。

 

そして今日 10月16日、この食堂の他にも学生さんや地域の方々と連携した様々な活動をしていらっしゃる中村さんのお話を福岡大学で聞くことができます。

こんな食堂が自分の傍にもあるといいのに、大学生のボランティアってどういうものがあるの?地域の人と仲良くなるってどういうことをすればできるんだろう?などなど。

気になられた方、中村さんのお話を聞いてみませんか?

 

■ふくおか 地域の絆 応援団 第5回テーマ:大学と歩む。地域と歩む。

日時:2017年10月16日(月)18:00~20:00

会場:福岡大学ヘリオスプラザ2階 地域交流サロン 福岡市城南区七隈8-19-1

会費:無料

申込:ふくおか共創プロジェクトfacebook内

https://www.facebook.com/events/1859936554335721/

福岡市役所HP内
http://www.city.fukuoka.lg.jp/shimin/community/life/chiikikshienn/hfukuokatiikinokizunaouenndansemina_5.html 

中村さんの他にも3名の方がお話をされるそうです。

ご興味のある方は、ふくおか共創プロジェクトfacebook をご覧になられてみてください。

 

 





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